SHIBUYA109 lab.

ハロウィンは定着する? around20の意識にみる今年とこれから

認知が進むにつれ、徐々にかたちを変えつつある秋の注目イベントを分析します。

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INDEX 目次

1 今年、盛り返しはある?ハロウィンにまつわる意識調査

そろそろ夏も終わろうとしていますね。SHIBUYA109では夏のセールも終わり、秋物が店頭に並んでいます。

他の季節に比べてイベントが少ない秋で一番の盛り上がりを見せるのが「ハロウィン」。
この時期、渋谷は毎年仮装した若者であふれかえります。一方で、昨年はハロウィンイベントにまつわる市場規模が縮小したという報道もありました。クリスマスやバレンタインに相当するイベントとして定着するのか、今後を見据えつつaround20のハロウィンに対する意識を調査しました。
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「around20女子100人アンケート」
実施期間:2018年8月
対象者:SHIBUYA109 来館者around20(15〜24歳)女性
N=112

web調査(女性)
実施期間:2018年8月
対象者:首都圏在住(東京都県・神奈川・千葉県・埼玉県)女性15歳〜24歳
N=400

本記事では、「web調査(女子)」の調査結果と「around20女子100人アンケート」の調査結果をメインで比較しています。
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2 次なるトレンドはハロウィンスイーツづくり?今年はハロウィンをこう過ごす

今年のハロウィンの予定を聞いてみたところ、web調査では6割、around20女子100人アンケート対象者(以下、SHIBUYA109ガールズ)の8割がすでにハロウィンの予定を考えていることがわかりました。
具体的な予定としては、web調査では1位「ハロウィンのお菓子を買う(32.1 %)」、次いで「学校や職場でお菓子交換(26.7%)」、「ハロウィンのお菓子を作る(16.9%)」という結果となりました。
一方SHIBUYA109 ガールズは1位「仮装をする(41.1%)」、2位「学校や職場でお菓子交換(26.8%)」、3位「ハロウィンのお菓子を買う(20.5%)」と、web調査結果と比べて仮装に対して意欲的なことがわかります。

上位にランクインした「お菓子交換」は、around20の間では学校でお菓子を持ち寄り友人と交換するという、バレンタインのような慣習として定着しています。
派生して「ハロウィンスイーツ作り」に対する意識も高まっており、今後のトレンドとなることが予想されます。

3 ハロウィンに参加する動機

ハロウィンに参加するモチベーションは、どこから来るのでしょうか?

web調査の結果は、1位「ハロウィンの雰囲気が好きだから(47.3%)」、2位「イベントが好きだから」(42.2%)」、3位「友達づきあいのため(30.0%)」。
SHIBUYA109ガールズは、1位「イベントが好きだから(56.5%)」、2位「写真・動画映えするから(49.4%)」、3位「ハロウィンの雰囲気が好きだから(41.2%)」と答えてくれています。

若干、周りの友達に忖度しているところもありそうですが…、基本的には「ハロウィンを楽しみたい!」という意向がうかがえます。

4 仮装だけではもの足りない…around20は新たなハロウィンを模索中!?

今年もハロウィンに対するモチベーションはあることがわかりましたが、少しずつマンネリ化しつつある実態も見受けられます。

例えば、SHIBUYA109のショップスタッフさんにハロウィンについて聞いてみたところ、イベントへの参加の意欲はあるものの、今までのように「仮装をするだけ」のハロウィンはもうお腹いっぱい、という声が多く聞こえました。
トレンドに敏感な彼女たちは、次のハロウィンの楽しみ方を模索しているようです。

「ハロウィンでやってみたいこと」についてのアンケートでは、web調査では1位「ハロウィンスイーツを作る(43.5%)」、次いで「ハロウィン仕様のお菓子を買う(43.5%)」、「友達とお揃いの仮装をする(39.1%)」 という結果となりました。
SHIBUYA109ガールズ調査では、「かわいいハロウィンパーティーに参加する(43.5%)」次いで「友達とお揃いの仮装をする(40.0%)」、「友達とテーマを決めて仮装をする(37.6%)」という結果に。
これまでホラーをテーマとしたイベントが多く催されていたハロウィンにおいても、かわいい系、ファンシー系がその勢力を増してくると予想されます。

5 ハロウィン上級者による「新しいハロウィンの楽しみかた」

ハロウィンの楽しみ方は、非日常的なイベントに参加したい「外向きタイプ」と身近な人たちとだけで楽しみたい「内向きタイプ」の2つのタイプに分かれます。
SHIBUYA109ガールズはどちらかというと「外向きタイプ」が多く、イベントへの参加に意欲的。かつ、イベントを本格的に楽しみたい傾向にあります。仮装に関しても、ひとりひとりが思いおもいに仮装するのではなく、友人とテーマを決めて仮装するなど、ワンランク上の楽しみかたを模索しているようです。

そこでSHIBUYA109lab.は、ハロウィンの新しい楽しみかたを探るためにグループインタビューを実施。すると、民泊サービス「Airbnb」を通して部屋を借り、友達と仮装パーティーをしている人たちがいることがわかりました。

「民泊サービスを使う」といっても、地方へ旅行しに行くわけではありません。都内の部屋を借り、家でもお店でもない「自分たちだけの空間」を作り出すのです。
これはaround20(特に大学生)の遊び方として少しずつ広がっており、ハロウィンだけではなく誕生日パーティーや女子会の際にも活用しています。
「そこにいるのは自分たちだけ、でもいつもとはちがう」という非日常とリラックスの同居からなる「特別感」を、しかも安価で体験できることが彼女たちの心をつかんでいるようです。

認知は進んだものの、まだ楽しみかたの定番ができあがっていないハロウィン。「仮装」や「お菓子」といった大きな単位ではなく、若者のリアルな行動と掛け合わせることが新たなイベントの提案にあたって重要なポイントとなるでしょう。

PROFILE プロフィール

長田 麻衣 Mai Osada

SHIBUYA109 lab.所長。月200人以上の15歳〜24歳の若者と接し、「若者のリアルな今」を調査中。SHIBUYA109の社員はハロウィンに仮装して出勤をする人が多い。

COMMENT所長から

調査結果でもわかるように、ハロウィン市場は成熟してきていますが、around20 にとってはまだまだ楽しみなイベントです。
一方でだんだんマンネリ化しつつあり、楽しみ方を模索しているという現状もあります。
今後はより身近な仲間と過ごすことを重視したハロウィンに変化していくと予想されます。

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会社概要

会社名 株式会社SHIBUYA109エンタテイメント
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FAX 03-3477-6702
本社所在地 〒150-0043
東京都渋谷区道玄坂1丁目10番7号 五島育英会ビル4階

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