SHIBUYA109 lab. MATEが選ぶ
SHIBUYA109 lab.トレンド大賞2024

【カフェ・グルメ部門】ヘルシー志向でリフレッシュに意欲　動画映えするギミックフードを重視

ヘルシーさを重視したフードが話題になりました。またコロナ禍に見られた、おうちで楽しめるアレンジグルメも多く、自宅でゆっくり楽しむトレンドフードで、外食の疲れをリフレッシュしたいという意識も見られました。
また、揺らしたり音を楽しむなど、動画映えするギミックが充実した食もトレンドです。

1位　アサイーボウル

アサイーという果物をスムージー化したものにフルーツやココナッツなどをトッピングした食べ物。鮮やかな見た目とヘルシーさが特徴で、写真映えと健康志向の両方が満たされると人気になりました。

2位　焼きポン・デ・リング

ミスタードーナツのポン・デ・リングに焼く調理工程を加えたアレンジフード。
アレンジの簡単さに加えて、パリもちの食感がASMR体験ができると人気になりました。

3位　サーティワンアイスクリーム 「よくばりフェス」キャンペーン

最大10個のアイスクリームを破格の値段で購入できるキャンペーン。
コスパの良さと、カラフルな見た目のアイスがパックに敷き詰められたビジュアルが人気を集め、友達とシェアして楽しまれました。

【アーティスト部門】肯定系ソングでマインドをアゲる　2000年代バンドから宅録アーティストも活躍

昨年に引き続き、TikTokを中心にSNSで投稿されるショート動画の挿入歌として多く使用されたアーティストが多数ランクイン。ポジティブで自己肯定感を上げてくれるような歌詞の楽曲トレンドが多くみられました。最新のアイドルやアーティストに加え、2000年代に活躍したバンド「andymori」の楽曲が楽しまれたり、 「乃紫」や「友成空」などSNSでプロセスを共有しながら楽曲制作をする宅録系アーティストも多数登場したことも、今年の特徴です。

1位　ILLIT

サバイバル番組『R U Next？』で結成された5人組アイドルグループ。楽曲『Magnetic』の踊ってみた動画や、メンバーが着用しているバレエコアの衣装を真似たファッションが人気となりました。

2位　ME:I

オーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』でデビューを勝ち取った11人ガールズグループ。デビュー前からSNSで番組の切り抜きやデビューメンバー予測が多く投稿され、注目を集めました。

3位　きゅるりんってしてみて

4人組アイドルグループ。TikTokを中心に楽曲『きゅるりんしてみて』『らぶきゅんうぉんてっど』が話題になりました。ダンス動画が多数投稿されています。

【ヒト部門】元気をもらえるポジティブマインドに惹かれる

ノミネートでは、SNSを中心に活躍するクリエイターや芸人、俳優・アイドルなど様々なバックグラウンドを持つ人が選出されています。
ポジティブで明るく、悩みを笑い飛ばしてくれる明るい友達のようなキャラクターが人気となる傾向が見られました。

1位　かとゆり

美しすぎる上智大生として話題となったインフルエンサー。飾らない日常の１コマを映したショート動画が人気。

2位　出口夏希

映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』などの話題作に出演し、数々の作品でヒロイン役を務めている。

3位　桜庭遥花

アソビシステムの新アイドルグループCUTIE STREETのピンク担当。2024年注目されたオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』出演時でも人気を集めたメンバーのアイドルデビューとあり、注目された。

【コンテンツ部門】キャラクター熱が席巻！平成初期のドラマ・アニメに夢中に

今年はキャラクターコンテンツへの注目が高く、ランキング上位を占めています。昨年からトレンドとなっているガチャガチャや、今年のファッショントレンドにみられた「バッグにぬい(バッグにぬいぐるみを付けて楽しむこと)」も影響していることが考えられます。キャラクターの世界観にやさしさがあることも共通点です。
また、動画配信サービスを活用し平成初期に楽しまれたアニメやドラマも多くトレンドとなり、懐かしさを楽しむだけでなく、ファッションの参考にもされていました。

1位　たまごっち

たまごっち生誕20周年を記念したリバイバル商品やコラボ商品が発売され話題となりました。たまごっちをバッグにアクセントとして付けて楽しむなど、ファッション性も人気の理由です。

2位　エスターバニー

韓国系アメリカ人のアーティストEsther Kim（エスターキム）氏がデザインしたPOPでガーリーなテイストのうさぎのキャラクター。
韓国カルチャーが好きな女子から火が付き人気となりました。たまごっち同様、ファッションのアクセントとしても楽しまれています。

3位　映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』

人気小説を実写化した、戦時中の日本に現代を生きる女子高生がタイムスリップする作品。
原作小説がTikTokで話題となり、実写映画への注目が集まりました。

【SNSミーム部門】デジタルクラフトで界隈共感を作る　共感半径は狭めに設計

SNSで日々生まれるミームトレンドは、流動性が非常に高く、入れ替わりが激しいのが特徴です。今年のSNSミームは「○○界隈」という言葉が良く使われていることからもわかるように、多くの人が共感できることよりも特定の界隈で強く共感できることを楽しむ傾向が見られました。
動画・画像編集スキルを駆使して、素材を繋ぎ合わせてデジタルクラフトを楽しむ様子も特徴的です。
また昨年に引き続き誰でも参加できる簡単なダンスや、ＡＩが活用されたコンテンツの他にも、平成女児カルチャーなど、幼少期に楽しんでいたトレンドをミームとして楽しむ様子も見られました。

1位　猫ミーム

SNSで人気な猫のユーモアあふれる動画素材を使って自身の日常などを面白く表現した動画のこと。衝撃的なネタなどを面白く消化でき、共感度も高いことで人気になりました。

2位　風呂キャンセル界隈

お風呂やシャワーをキャンセルすること。キャンセルしている理由や入らなかった時のあるあるが共感できると話題になりました。

3位　メイクレシピ

メイクアップ後の写真に、使用しているコスメの画像を貼り付けたコラージュ画像。芸能人やアイドル・インフルエンサーが実際に使っているコスメが一目で知ることができるのが魅力です。

【コトバ部門】ほんmoneyギリハッピーで生きてきた2024年。Z世代がリアルに使った言葉は？

SNSをきっかけに拡散され、日常生活でも使われた言葉です。汎用性の高さや思わず口ずさんでしまいたくなる中毒性のあるワードであることが共通点です。

1位　ギリハッピー

5人組HIPHOPユニット『KOMOREBI』の楽曲『Giri Giri』に出てくるフレーズで、「ギリギリハッピー」の略。楽曲に合わせてダンスしながら「ギリハッピー」なエピソードを映す公式TikTokでのネタ動画で人気となりました。

2位　おい、笑える

おばあちゃんに「鴨おいしそうですね」と声をかけた動画がきっかけに広まったフレーズ。
おばあちゃんの放った言葉「おい、笑える」が音楽とリミックスされ、ダンス動画が投稿されるなど、話題になりました。

3位　それガーチャー! ほんまごめんやで

「それガチ?ほんとごめん」という意味で、ドラマ『ゼイチョー～「払えない」にはワケがある～』内で登場したフレーズ。「絶対に許してもらえるギャルの謝り方」としてギャルモデル今井アンジェリカさんが菊池風磨さんにレクチャーする切り抜き動画が話題になりました。

【ビューティー部門】雰囲気演出・顔立ちに合わせた「無理しないメイク」マスク着用減により口元のメイクトレンドが盛り上げる

昨年はヘアケアや目元メイクアイテムがトレンドでしたが、今年はリップやネイルに関するトレンドが多く挙げられたのが特徴でした。昨年よりも更にお出かけが増加・マスク着用の機会が減少したことが影響していると考えられます。
また、ファッションと連動したなりたい雰囲気を演出するメイクや、自分の顔立ちに合わせたメイクなども挙げられ、楽しむ美容・無理しない美容がトレンドになっていることがわかります。

1位　seju顔・sejuメイク

芸能事務所『seju』に所属しているタレントの顔立ちの系統で、今一番モテる顔とも言われています。狸顔・透明感などの特徴があり、seju顔になれるメイク方法などが話題になりました。

2位　うさぎ舌リップ

うさぎの舌のように薄いピンク色をした、みずみずしい艶感が特徴のリップの総称。
幼くピュアな印象を与えることができると韓国で話題となり、日本でも注目を集めました。

3位　リッププランパー

唇に潤いを与えたり、ふっくらとしたボリュームを出したりする美容液の総称。
機能性に加え、プランパー特有のトウガラシ成分からくるピリピリ感覚が話題になりました。

【ファッション部門】「●●コア」でキーモチーフと余白を楽しむ　ぬいやチャームをジャラジャラつけて「日本のY2K」を楽しむ

好きな世界観に合わせたファッションを楽しんでいる若者。今年は「バレエコア」を中心に、「○○コアファッション」に注目が集まりました。キーモチーフ・キーアイテムをとりいれつつ、アレンジの余白があるため、色んな界隈で取り入れやすいことが魅力です。
また、2022年から継続してY2Kスタイルがトレンドですが、2024年は平成中期の日本のサブカルチャーの影響を受けた、個性の強いY2Kテイストに注目が集まりました。
小さいバッグやスマホにキーホルダーやぬいぐるみなどのチャームを沢山つけて楽しむ様子も多くみられました。

1位　バレエコア

バレエ要素のあるアイテムを使用し、ピンクや白系でまとめることが特徴のスタイリングで、さまざまなファッションアイテムでリボンやレースなどのモチーフが楽しまれました。BLACKPINKのジェニやILLITの衣装にも採用されていることで話題に。

2位　Y2K ホーボーバッグ

三日月型で、持ち手が長く肩にかけやすいのが特徴のホーボーバッグ。大き目なベルトや飾りのチャックがついたY2Kらしいデザインのものや、ぬいやビーズキーホルダーを付けてアレンジするのがトレンドとなりました。

3位　バニティバッグ

化粧バッグやポーチのような底が深い小さいバッグ。高級感のある見た目と、一個でコーデのアクセントになる点が特徴です。量産型女子の推し活バッグとしても人気になりました。

【体験部門】若者が求めるのは「集中できる体験」　撮影は「上から」がトレンド

自然界隈やフリーマーケットなど、オープンエアでゆったり開放的に楽しむ体験がトレンドとなりました。他にも「○○展」やブランドのPOPUPイベントも多く、没入感のある体験に注目が集まり、1つのことに集中できる時間を求めていることがわかります。また、体験とセットになっている写真や動画の撮影は、「上から撮影」がトレンドでした。

1位　デジタルカメラ

Y2K感のあるレトロな質感の写真や動画を撮ることができるため人気になりました。実家に眠っていたものやフリーマーケットの掘り出し物などを使用しており、ファッションの一部としても使えることも魅力です。

2位　エレベータープリ

エレベーター風の内装が特徴のフォトスタジオや写真機。シルバーを基調とした無機質な写真を撮ることができると韓国で人気を集めており、日本でも注目が集まりました。

3位　自然界隈

高原や川などの自然を好む界隈のことで、主に自然豊かな場所に出向き、デトックスしている写真や動画に「#自然界隈」をつけて投稿しています。2023年にトレンドとなった「Be-real映え」も期待できるという声が聞かれており、自然を楽しむ体験に注目が集まっています。

【番外編】PLAZA×SHIBUYA109 lab.ビューティ部門

今回、Z世代に人気のライフスタイルストア「PLAZA」で販売されているコスメ・ビューティアイテムから、2024年に若者の間で話題となったアイテムのノミネート選定・調査を致しました。
SHIBUYA109 lab.単独のビューティー部門同様、今年は外出の機会が更に増加し、外出先で使いやすく、持ち運びやすいヘア・メイクアイテムや、マスク着用の頻度も減少したため、リップがトレンドアイテムとして多く挙げられていることが特徴です。
また、仕上がりのナチュラル加減・透明感・瑞々しさを演出できる手段としてメイクだけでなく、ヘアケアアイテムにも注目が集まりました。

1位　fwee リップアンドチーク ブラーリープリンポット

ふわっとした使用感が特徴のスフレリップ＆チーク。
30色もある豊富なカラーバリエーションと柔らかいマットの色味が肌に馴染むと人気に。

2位　リファ ハートコーム アイラ

シャワーヘッドやヘアアイロンなどヘアケア製品に強い『ReFa』から発売された折り畳み式のコーム。ツヤ髪を作れる機能性・外出時に持ち運べることが魅力で、友達への誕生日プレゼントとしても活躍しました。

3位　TIRTIR ウォーターリズムグロウティント

水のようなさらっとした使用感のウォーターティント。ラメも入っていて透明感のあるツヤツヤな仕上がりになると話題になりました。リップの落ちにくさを検証するような動画も多く、落ちづらさも魅力です。

4位　AMUSE ジェルフィットティント

プルツヤが長時間持続するリップティント。IVEのウォニョンがアンバサダーを務め、ウォニョンのような唇になれる『ウォニョンリップ』の異名で話題となりました。また、リップにチャームを付けて楽しむ「リップデコ」ができるリップとしてもトレンドとなりました。

5位　LOVECHROME ヘアコーム

表面に特殊加工が施されたヘアコーム。高級感のあるデザインと、静電気・摩擦ダメージを抑えさらツヤ髪になる機能性が話題になりました。友達への誕生日プレゼントとしても重宝されています。

5位　BBIA ローティント

食事後も色落ちがしにくく、『飲み会リップ』の異名で話題となったリップ。お出かけに持ち運びしやすいミニサイズも話題になりました。

SHIBUYA109 lab.所長が分析！：2024年は「Well-being模索の年」。コミュニケーションでは心地よい距離感とサイズを重視し、界隈消費が加速

2024年はWell-beingを模索するトレンドが特徴的でした。
若者のトレンドの共通項として、「リフレッシュ・ヘルシー・デトックス」という気分転換や自分を労わるキーワードや、「無理しない・ポジティブ」などの頑張りすぎず前向きなマインドを取り入れたいという意識が見て取れるキーワードが見られています。
これは2023年5月にコロナ5類引き下げに伴い、外出やコミュニケーション量が急激に増加し、その反動にやや疲れを感じていたことが背景にあると分析しています。
コミュニティも広く浅いことよりも狭く深いことを重視する傾向は継続しており、今後はSNSでのコミュニケーションや情報との心地の良い距離感を実現する「デジタルWell-being」にも注目が高まりそうです。
狭く・深く・心地よいコミュニティを重視し、界隈ごとにトレンドや消費を楽しむ界隈消費が加速している今、企業も若者との心地の良い距離感やコミュニケーションサイズを意識することがより重要になって行くことが考えられます。

▽ノミネート一覧はこちら

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■調査の概要
①WEB調査
調査方法：WEBでのアンケート調査　（独自ネットワークSHIBUYA109 lab. MATEによる回答）
調査期間：2024年9~10月
調査対象：around20(15歳～24歳) 女性
有効回答数：n = 519
調査実施・分析：SHIBUYA109 lab.(運営：株式会社SHIBUYA109エンタテイメント)

※ノミネート候補の選定について
2024年9月にトレンド大会議を実施。SHIBUYA109 lab.の保有する独自ネットワーク「SHIBUYA109 lab. MATE」に所属する高校生、大学生23名とともにSHIBUYA109 lab.にて部門ごとにノミネートを選定。その後選択式アンケートを実施して大賞を決定。
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