杉野服飾大学五月女由紀子准教授と『若者の購買行動についての考察~若者世代のオムニチャネル意識と行動~』と題し、共同調査を実施。
around20のファッションアイテムの購買行動の実態を把握するため、18歳~23歳の男女400名を対象としたWEB調査、および大学生20名を対象とした日記調査を行いました。
そして、2018年11月に開催された「ファッションビジネス学会 創立25周年全国大会」にて、その結果を発表しました。その内容を一部ご紹介します。
日記調査では、大学生にファッションアイテムの記録を10日間にわたりご協力いただきました。日記調査の中で最も印象的だったのは、多くの学生たちがInstagramや通販サイトでほぼ毎日情報収集しており、その理由を「無意識に」「日課だから」と回答していたことです。
※日記調査の回答用紙もご覧いただけます。
彼女たちは、Instagramで取り入れた情報をもとに欲しいアイテムのイメージを作り、それに近しい商品を通販サイトで探しているのです。
日記の記録からも、購入前のファッションアイテムの比較検討に多くの時間をかけていることがうかがえました。
さらに、ネットで欲しいアイテムを見つけても、すぐに購入することはなく、必ずと言って良いほど店舗を訪れます。
これはaround20の「実物を見てから購入したい」「試着してサイズを確かめたい」という意向が高いことが関係しているのでしょう。彼らが自由に使えるお金は限られており、「買い物で失敗したくない」という意識があるからと推測できます。
店舗に足を運んでも、初回で購入に至ることは多くないようです。店舗と通販を何度も往復したり、友人や母親に相談し、熟考を重ね購入するアイテムを絞り込んでいきます。
around20が比較検討に時間をかける理由は、以下の2つを想定しています。
一つ目は、学生は社会人よりも自由な時間が多く、時間をかけられるということ。二つ目は、around20の特徴として、その日の気分や会う人に合わせてファッションを変える傾向があることです。
「自分のファッションテイスト」を定めていない、もしくは大人ほど定まっていないことが多く、購入する前に「自分に似合うか」を確認する工程に比重を置いているのです。
比較検討の後の購入場所について、WEB調査では約8割が「店舗で購入」という結果が出ているのですが、そのまま受け取ってしまうのは早計でしょう。この世代は「店舗もECも、どちらもリアル」と捉えている傾向があるため、購入場所に対する強いこだわりはそうありません。彼らは「どこで購入するか」ではなく、「どうして購入するか」を探すことに注力しています。
今回の調査結果から、これからの店舗は、「比較検討のためのショールーミングの場」で終わらせないための体験価値の提供が非常に重要であると、改めて実感しています。
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本調査については、プレスリリースや各メディアでも紹介しております。併せてご活用ください。
【プレスリリース】
若者にとってファッションは、店舗も EC サイトも“リアル”
【掲載メディア】
繊研新聞 「シブヤ109ラボ所長の#これ知ってないとやばみ」
月刊販促会議 2019年2月号 No.250
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今回の実施した調査で、around20のファッションとのかかわり方について、より具体的に把握することができました。
産学連携での研究については、今後も継続して取り組んでまいります!