SHIBUYA109 lab.

【シンデレラテクノロジー研究者×フリュー×SHIBUYA109 lab.連載企画】プリ帳HISTORY 第17回

毎回ゲストを迎えて、「プリ帳」から日本のガールズカルチャー史をひも解く連載企画“プリ帳ヒストリー”。第17回のゲストは、TV番組の制作スタッフ・磯崎千絵さん!

毎回ゲストを迎えて、「プリ帳」から日本のガールズカルチャー史をひも解く連載企画“プリ帳ヒストリー”。
第17回のゲストは、TV番組の制作スタッフ・磯崎千絵さん(37)。茨城・栃木で育った磯崎さんに、プリが誕生し大流行した中学生時代のことなど、お話を伺いました!


プリ

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INDEX 目次

1 ゲストの「プリ履歴書」

プリ履歴書

【研究メンバーはこの3人】

久保友香先生

久保友香先生

シンデレラテクノロジーを研究

門脇彩さん

門脇彩さん

フリュー株式会社で広報を務める

長田麻衣

長田麻衣

「SHIBUYA109lab.」で所長を務める

2 指定の学生カバンにズラリ!16分割のプリ

プリ帳

久保友香 プリが誕生したのが1995年なので、磯崎さんが中学生の頃ですね。プリを知ったきっかけは何でしたか?

磯崎千絵 中学時代、白いたすき掛けの学校指定カバンを使っていたのですが、開くと時間割を書くところがあって、中3の頃、そこにプリを貼るのが一気に流行したんです。友達が貼っているのを見てプリの存在を知り、私も撮って貼るようになりました。

門脇彩 最初は、学生カバンがプリ帳代わりだったのですね!

磯崎千絵 そうなんです。そこを埋めていくのがとにかく楽しみで!カバンに最新のお気に入りのものを貼って、そこから溢れたプリはこちらのプリ帳に貼っていました。交換もめちゃくちゃ流行りましたね!

久保友香 この頃プリは16分割が多かったので、交換しやすいですよね!共学の学校に通っていたということですが、男子とも交換をしていましたか?

磯崎千絵 男子もプリは撮っていましたが、貼ったりしていませんでしたね。男子とプリ交換をしたことはないかもしれません!

長田麻衣 プリはどんな時に撮りに行っていましたか?

磯崎千絵 休みの日にプリを撮るために出かけたり、学校帰りに撮ったり!近所のショッピングモールのプリ機にかなり並んだ記憶があります。そういえば、当時ボタンを連打すると裏技ができたりしましたよね!

門脇彩 この頃の機種は、ボタンを一定回数押したり、ある規定の順番で押したりと、条件をクリアすることで出現する限定の背景など色々な裏技機能がありました。

磯崎千絵 懐かしいです!

3 プリ帳に選んだのは憧れの“無印良品のアルバム”

無印良品のアルバム

長田麻衣 プリ帳は、無印のフォトアルバムを使っていたのですね!

磯崎千絵 当時、栃木の宇都宮まで電車で1時間ほどかかる田舎に住んでいたので、宇都宮でしか買えない無印良品ブランドに強い憧れを持っていました。

久保友香 第一回目のゲスト・1980年生まれの稲垣さんもそうでしたが、プリ誕生後間もない時代は、6穴のシステム手帳に貼っているケースが多いですが、この辺りから無印のフォトアルバムに貼る人が徐々に増えていっていますね。

長田麻衣 プリ以外に思い出はどう残していましたか?

磯崎千絵 写真ですね、常にインスタントカメラをカバンに入れていました!当時ジャニーズJr.のメンバーが好きだったのですが、TVドラマに出ているところを『写ルンです』で撮ることも…(笑)!

門脇彩 写真には落書きをしていましたか?

磯崎千絵 周りはやっていたかもしれませんが、私は性格上、写真に文字は書きたくない派だったので、落書きはしませんでした。

4 LINEより手紙派!小学生の頃から親友と文通

手紙

学生時代のあだ名は「ぎっこちゃん。」

久保友香 プリの交換はどのようにしていましたか?

磯崎千絵 手紙の中に入れて渡すケースが結構多かったです。

久保友香 門脇彩 長田麻衣 手紙、たくさん残っていますね!

磯崎千絵 私、小4の夏まで茨城に住んでいて、そのあと栃木に引っ越したんです。栃木に移った後、幼稚園から一緒のめぐちゃんという親友とずっと文通をしていて、そこでプリ交換するのが一つの楽しみでした。ちなみにめぐちゃんとは未だに手紙のやりとりをしています!

久保友香 文通って素敵!

磯崎千絵 未だに何かあったらLINEやメールではなく、手紙を書きたくなる時があるんです。余裕があるときは誕生日に日付指定して手紙を出すことも。仕事で取材依頼をするときや取材のお礼を伝えるときも、場合によっては手紙というツールを使っています。

長田麻衣 素敵です!なかなか今の時代 書けないですよね。手紙にこだわる理由は何かあるのですか?

磯崎千絵 めぐちゃんとずっと文通をしてきたことも理由の一つですが、栃木に転校した初日に、クラス全員から「磯崎さんへ」とメッセージが書かれた文集をもらって、それが本当に嬉しかったという経験も影響しています。転校先の先生が「磯崎さんにメッセージを書いて」とクラス全員から事前にメッセージを集めてくれたんです!

5 「プリ撮りに行こう」と「ご飯食べに行こう」は同じ

プリ帳ヒストリー

久保友香 磯崎さんのプリを見ると、よく物を持って撮ってますよね!事前に準備をしていたのですか?

磯崎千絵 いえ!私の場合、プリを撮るために何かを準備するのではなく、プリを撮るときに持っていたものを写していました。今ならきっと大好きなアーティスト「ペトロールズ」のステッカーをプリのカメラに向けますね!

門脇彩 プリを撮影する上で、何かこだわりはありましたか?

磯崎千絵 プリにはあまり「こだわり」というものがありませんでした。落書きが苦手だったので他の人に任せていましたし。当時、フレームやポーズ、落書き含め「プリをこう撮りたい!」と思うより「その時に一緒にいる人とプリを撮って残したい!」という気持ちが大きく、プリを撮るのが「ご飯食べに行く?」と同じ感覚で一種のルーティンだったように感じます。

久保友香 当時はプリが、ゲームセンターなどだけでなく、様々な場所に設置されていたので、今よりも手軽だったかもしれませんね。

6 ミーハーな性格が今の仕事にも繋がっている!?

プライベート

写真左:テレビ東京のマスコットと/写真右:海外ロケ時の一枚

久保友香 学生時代、どのような性格でしたか?

磯崎千絵 私、幼い頃からかなりミーハーだったと思います。小学校の時の卒業アルバムの表紙が自由だったのですが、「同級生が将来有名になったら…!」と思って、クラス全員にサイン(メッセージ)を書いてもらいました。

長田麻衣 すごい計画性ですね!

磯崎千絵 でも恥ずかしがり屋だったので、男子にお願いはできず…。

久保友香 プリ帳にもいい意味でミーハーっぷりが出ていますよね!「ここにたくさんの人を集めたい!」という思いが伝わってきます。

磯崎千絵 確かに、学年1かっこいい人とか可愛い人とかのプリをもらうのが好きでした!あと憧れの先輩のプリも。

久保友香 テレビに出てる芸能人だけではなく、“身近にいる有名な人・人気者“、今でいうインフルエンサー的な要素をもつ人にも注目していたというのが興味深いです!

門脇彩 そもそも TV番組のスタッフを目指したきっかけは何でしたか?

磯崎千絵 幼稚園くらいの頃、「おかあさんといっしょ(NHK)」の最後に上から降ってくる風船を触っている子どもを見て「何で私はこの風船を手にできないんだろう?」と思って、テレビの裏側に興味を持ったのが一番最初のきっかけですね。

長田麻衣 そんな幼い頃から…!

磯崎千絵 あとは中学の頃から、テレビ番組の最後に流れるエンドロールを意識して見るようになり。女性の人の名前が出るといいなーって、それも憧れの一つでしたね。

久保友香 門脇彩 長田麻衣 なるほど!

7 絶対に捨てられない…プリ帳は宝物であり財産

プリ

久保友香 磯崎さんが、今の若者に伝えたいことは何ですか?

磯崎千絵 今の時代、スマホがあるので何でも簡単にみれちゃうじゃないですか。でも、例えば時間を見つけて行きたいライブに行ったり、興味がある映画や舞台を観たり、足を使うのもいいんじゃないかなって思います。行ったことって語れるじゃないですか!時間もお金もかかりますが私は“投資”だと思っています。

久保友香 時間はかかるけど続けている「お手紙」もそうですよね!

磯崎千絵 そうですね、手紙も是非書いてもらいたいです。

門脇彩 最後に、磯崎さんにとってズバリ「プリ」とは何ですか?

磯崎千絵 学生時代は何も考えずにプリをたくさん撮って交換して…とやっていましたが、振り返ると思い出が詰まった宝物、財産といっても過言ではありません!東京にも持ってきていますよ。

長田麻衣 今でも見直すことありますか?

磯崎千絵 はい、見ます!断捨離の時ですら、これは捨てられませんね。

久保友香 捨てられなくて当然だと思いますよ!

磯崎千絵 でも元彼の部分は切り取って捨ててもいいかなって思っていて(笑)。

久保友香 門脇彩 長田麻衣 いやいやいや!!元彼が切れないのがプリ帳のいいところです!

長田麻衣 デジタルデータはすぐに消せちゃいますが、まさにこれがプリ帳にあってインスタにないものですね!

取材風景

PROFILE プロフィール

久保友香

久保 友香 Yuka Kubo

東京大学大学院博士課程修了(環境学博士)。東京大学先端科学技術研究センター特任助教、東京工科大学メディア学部講師、東京大学大学院情報理工学系研究科特任研究員など歴任。著書に『「盛り」の誕生―女の子とテクノロジーが生んだ日本の美意識』(太田出版、2019)。
好きなものは、ビール、羊羹、芸能ニュース。
今年の目標は、昨年に引き続き、昭和初期を知るおばあちゃんたちとたくさん会うこと。

門脇彩

門脇 彩 Aya Kadowaki

専門学校を卒業後、2017年新卒としてフリュー株式会社に入社。広報として、プリに関する最新情報や魅力を発信中。
好きなものは、旅行、焼肉、ドライブ。
今年の目標は、仕事もプライベートも新しいことに挑戦すること。

長田麻衣

長田 麻衣 Mai Osada

総合マーケティング会社を経て、SHIBUYA109のマーケティング担当となる。
毎月200人のaround20(15歳〜24歳の男女)と接する毎日を過ごしている。
好きなものは、うどん、カラオケ、ドライブ。
今年の目標はSHIBUYA109 lab.所長として若者に関する講演に講師として登壇すること。そして「大人っぽさ」と「透明感」を兼ね備えた女性になること。

磯崎 千絵

東放学園専門学校を卒業後、TV番組のスタッフに。リサーチャーや制作進行を経験、現在はAPとして2つの番組を担当。キャスティング作業に励む日々。趣味は、ペトローズの音楽に浸ること、高校野球観戦。好きな食べ物は、季節の果物(特にスイカ)とポテトチップス(特にア・ラ・ポテト /じゃがバター味)。憧れの芸能人は山口智子さん。目標は、山口智子さんのように素敵に歳を重ねていくこと。

会社概要

会社名 株式会社SHIBUYA109エンタテイメント
TEL 03-3477-6719
FAX 03-3477-6702
本社所在地 〒150-0043
東京都渋谷区道玄坂1丁目10番7号 五島育英会ビル4階

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