毎月200人のaround20と向き合う活動をしているSHIBUYA109 lab.。
今回は、『around20のSNSの常識』について、SHIBUYA109 lab.の大学生研究員である松田さん・吉澤さんと共に紐解いていきます。過去と現在のSNS利用目的の変化や、複数アカウントを使い分けるaround20の実態について、彼女たちの実体験も踏まえてご紹介します!
SHIBUYA109 lab.所長。月200人以上の15歳~24歳の若者と接し、「若者のリアルな今」を調査中。
SHIBUYA109lab.主任研究員。SHIBUYA109のMDを経てSHIBUYA109 lab.に入所。若者のリアルな声を社内・社外に届けるため、奔走中。
SHIBUYA109lab.研究員の大学4年生。ミーハーな性格を活かし、SHIBUYA109lab.研究員として若者トレンドを研究中。今年の目標は流行トレンド×ITトレンドを先読みする力をつけること。
SHIBUYA109lab.研究員の大学4年生。女子大生マーケティング団体にて若者のトレンドの研究経験を経て、SHIBUYA109lab.に入所。現在は、SNSのマーケティング会社でインターンとしてSNS運用も勉強中。
※参照:プリ帳HISTORY研究部
※サービスは女子高生など若者に流行した年代で表記
まずは、SHIBUYA109 lab.の連載企画『プリ帳HISTORY』のデータを元に、年代別のSNS及び通信環境の変遷についてまとめてみました。研究員の2人が中学・高校生時代の2012年~2014年あたりから若者の間でSNSが流行しているけど、2人がSNSを使い始めた当時はどのような目的で使っていたの?
私たちはこのような目的で使っていました!
吉澤さんは中学生の時からヲタ活でTwitterを使っていたんだね!ヲタ活にはTwitterを使っている子が多いよね。過去のSHIBUYA109 lab.のヲタ活調査(記事はこちら)でも、最もヲタ活のために力を入れていること2位が「Twitterで情報収集している」でしたね。
そうですね。昔も今もInstagramよりTwitterでヲタ活をやっている子は多いと思います。というのも、Twitterはテキスト投稿がメインなので、画像を投稿しなくてもコミュニケーションが取りやすいんです。なので、今も変わらずTwitterでヲタ活をしています!
今の若者は何かに熱中すること=ヲタ活が当たり前になりつつあって、それがアイデンティティとなったりもしています。そのため、以前よりもヲタ活の対象の幅が広がったような気がします。
以前、SHIBUYA109で館内調査を実施した時は、約7割の子が「自分は●●ヲタ」であると認識していると回答しているし、それだけ今のaround20にとって「ヲタ活」は当たり前のことだよね。アイデンティティになったのも、SNSによってヲタ活が「自分の中だけで楽しむもの」から「人に共有(布教)しながら楽しむもの」に変わったことも影響しているよね。
たしかにそうだね。今は2人ともTwitter・Instagram共に「情報収集ツール」としても使用しているんだね。今まで行ってきた調査やグループインタビューから、今のaround20は欲しい情報によってSNSを使い分けているということが分かっているのだけど、実際どうかな?
その通りです!私はTwitterは主に就活に関する情報や、若者のトレンドマーケに関する情報収集を目的に使っています。Instagramはお洒落なカフェやファッション、コスメの情報の収集がメインで、あとは自己満足ではありますが映えた写真の投稿などをして、自分だけの世界観を発信したりしています。
私も同様です。今は必然的に、写真投稿はInstagram、テキスト投稿はTwitterという使い分けがされていますよね。なので、自分が得たい情報が、写真ベースとテキストベースのどちらから得た方が、納得感や信憑性、共感ができるかを、今のaround20は考えて使い分けていると思います。
欲しい情報によって、ツールを使い分けることはもちろん、「情報の発信源が誰か」ということも重要だよね。「共感できる人」が発信した情報は、around20の心を動かしています!
around20は男女問わず、複数アカウントを持つことが当たり前になっているね。2人は実際どう?今と昔ではSNSのアカウント数の変化とかはある?
私達はこのように変化しました!
2人とも以前に比べると、かなり増えているね。そもそも複数アカウントを持つようになったきっかけは?
ヲタ活を始めた当初は、リア友にバレるのが恥ずかしかったので、ヲタ活専用アカウントを増やしました。昔も今もヲタアカでは実際にあったことが無い人達と沢山コミュニケーションを取っています。ただ、ヲタアカだけでもアカウントを2つ持っています。何百人の人と交流するので、「コンサートなどで会う子」と「その他」で分ける必要があるからです。 なので、アカウントごとにコミュニティが異なります。
そのコミュニティの分け方は、around20が使い分けている「本アカ(誰でも見られるアカ)」と「裏アカ(仲の良い子達だけのアカ)」に似ているね。仲の良い子達だけのコミュニティなら、LINEのグループLINEでもいいんじゃない?と思ってGIで聞いてみたら、誰かに返信してほしいわけじゃなくて、仲の良い子達が見てくれればいいや~ぐらいの気持ちで呟いているみたいだね(笑)
あと、Instagramで「裏アカ」を持っている子でも、本アカのストーリーズ投稿の「親しい友達」機能は使っているみたいですね。細かくコミュニティを使い分けています。複雑です…。
そうですね。アカウントによってコミュニティが違うので口調なども多少変わりますね。鍵垢じゃない場合は、面識の無い人とも交流するので丁寧な言葉で話しますが、鍵垢の場合リア友しかいないので少し言葉遣いが雑になります(笑)
私は裏アカってSNSができる前から似た物があったと思っていて…。交換ノートとか、仲の良い友達とやるじゃないですか。あれって、限られた人だけに見せる自分なので今のSNSの裏アカと似ているんじゃないかなと思いますね。
交換ノート!なるほどね!
アカウントを使い分ける理由としてよく聞かれるのは「情報整理」だね。around20は様々なSNSツールを駆使しているため、情報が溢れています。だからこそ、自分で情報を取捨選択して整理していかないと大変だよね。
そうですね。自分のためだけじゃなく、他の人を思っての「情報整理」でもあります。自分の趣味やヲタ関連の情報を発信することで、興味ない人たちに不快な思いをさせてしまうことを防ぎたくて…。
なるほど。グループインタビューで聞くと、女子は大体5~8個程度アカウントを持っている子が多いんだけど、around20が持っているアカウントは具体的にどのようなものが整理してみよう!
Instagramのアカウントを用途別で整理すると、アカウントで繋がっている人達とオフライン上とオンライン上のどちらでメインに交流しているかで分けられるね。オンラインでの交友関係がメインのアカウントの用途は、「収集」「発信」「繋がり」「記録」 の大きく4カテゴリに分けられそうだね。
私は一時期、自分で作ったお菓子の写真を記録として投稿していました。他にも私の友達は、「彼氏アカ」というのを持っていて、彼氏との思い出を投稿していました。
最近だと「勉強アカ」といってその日にやった勉強内容や勉強している様子を記録するために写真を投稿している子や「ダイエットアカ」として食事内容や体重の変化を記録している人をよく見かけますね。
今までは、どちらかというと誰かに向けて発信したり、情報を収集、共有するためにSNSを使っている人が大半でしたが、今はそれだけじゃなくて自分の記録用に使っている人も増え、目的の幅が広がったと感じます。
ただ複数のアカウントを持っているからと言って、どのアカウントが"本当の自分"みたいなものがあるのではなく、どのアカウントにいる自分も本当の自分です。このように、色んな自分をそれぞれのアカウントによって使い分けるのは、私だけではなく多くの若者がやっていることだと思います。
確かに私たちが行っているグループインタビューでも、みんなコミュニティとか、SNSのアカウントに合わせて自分を使い分けていて、どのコミュニティに属している自分が本当の自分!とかではなく、全てが本当の自分という話をよく聞くし、今のaround20の間では誰もが共通して言える部分だよね!
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